アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群

アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群

エジプトのナイル川沿いには、古代エジプトの遺跡が多数残されています。
その中でも南部に位置しているのが世界遺産のアブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群です。

この世界遺産のアブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群は一度アスワンハイダムによる水没の危機が訪れるもユネスコによる積極的な保存活動により免れました。
その後世界遺産創設のきっかけといったまさに歴史に残すべきふさわしい建造物だらけの地なのです。
死ぬまでに一度は歴史のロマンを味わいに見物に訪れたい場所の一つでもあります。

エジプトの世界遺産の遺跡の中で最大の規模を誇るのは、アブ・シンベル神殿です。
1813年にエジプトに訪れた探検家により砂に埋もれているのが発見され、1817年には入り口が発見され内部の発掘や調査が行われました。
大神殿と王妃のための小神殿からなり、大神殿の入り口にある4体の巨像は全てラムセス2世です。

高さは22mもあり、自らの権力誇示のために建造された神殿と言えます。
この光景は非常に圧巻的と言えます。

現在の神殿は水没の危機から脱するために神殿の各パーツを正方形に正確に分割しもともとの場所からは60m上方、川から210m離れたナセル湖のほとりにある丘の上に移設したものです。
コンクリート製のドームを基盤とし、上方がこんもりと盛り上がっているのが特徴です。
そのため、現在の神殿では切り継いだ跡がうっすらと見られます。

左から二番目の象は頭部が落下していますが、それも忠実に再現しています。
また、この神殿の特徴は年に2回神殿の奥に日の光が届き、鎮座している4体の像の内3体を明るく照らしてくれます。
ラムセス2世の誕生日に合わせて調整が行われていましたが移設により日にちが移動してしまい、現在は2月20日と10月20日にこの現象が発生します。

フィラエ神殿はイシス女神が祀られています。
こちらもダム建設により半水没の状態にあり、波に洗われ激しく損傷されていました。
ユネスコにより保存活動が行われ1980年ごろからアギルキア島に移設されました。
現在はアギルキア島をフィラエ島と呼んでいます。

エジプトの神殿といえば、壁画が有名です。
当時の人々の生活や信仰といったものが描かれ、長年に渡り研究や調査が行われています。

カラブシャ神殿も水没危機により移設された神殿ですが、こちらは西ドイツによる補助により移設が行われました。
当時はナイル川西岸、アスワンの南55kmの場所にありましたが、なんと40kmも離れた場所に移転されています。